東北とは近いのか遠いのか~第2の故郷を巡る旅:東北旅行①~
ふるさとは遠きにありて思ふもの
の詩の表すところの内容とはまったく意味が違いますが、学生時代に秋田に住んでいたこともあり、東北地方には強い思い入れがある。しかし交通機関の発達により、遠き故郷も最近では存外近いものと再認識させられる今回の旅であった
結論から述べるとそういう事なんですが、出立時は全然そんなことは思っていませんでしたのでありますが(山形に日帰りで行く男が何を言うか)
まあ、色々な選択肢で、距離と時間は比例しないものであり、それをこれから説明していきたいと思う。長くなるがご勘弁を
久々の更新です。色々忙しく気力も湧きませんでしたが、今回は良い旅が出来ましたので、、、余韻醒めぬうちに、、、
2023年 1月 10日 (火)
さて、いきなりラーメンである。旅の最初、いきなり東北気分を味わおうと、東京駅八重洲のラーメンストリートにて、期間限定で青森より出店中の「ひらこ屋」の「あっさり煮干しそば」で幕を開ける。
只今時刻は21時35分。この日は仕事を終わらせた後、一旦帰宅し、身支度をした後に即出発。この日は朝から何も食べていなかったので、とりあえず先走った一杯を堪能させていただいた。軽い酸味と醤油のキリっとした風味に、美白な麺が青森らしい一杯であります。
それでも微妙に時間が余っていましたので、空いている居酒屋を探し、30分足らずでちょいと一杯。時間になりましたらば乗り込みましたのは
山形行きの夜行バス。東京駅八重洲発23時20分~山形着6時20分
何故今回夜行バスを利用したかといいますと
夜のうちに移動しないと、朝ラーに間に合わない
一般人とはちょっと違った感性の持ち主の筆者はそう考え、様々な交通手段を模索し、導き出された答えがこちら。ちなみに筆者の車にはスタッドレスが装着されていないので、いつものように夜中から車を飛ばすのは冬には使えない手段なのである
一番前の席で足を伸ばせず難儀しましたが、翌日の朝には
おはようございます
2023年 1月 11日(水)
山形駅近くのバスターミナルへ到着です。ここから新幹線に乗って目的地の新庄市へ向かいます。目指すは「新旬屋」。朝の6時半より9時半までの営業の新旬屋本店朝の部「煮干し中華蕎麦あらた」。ここの朝メニューの「シンチャンラーメン」を食べに向かおうと言う訳です。朝の部でしかやっていないので、間に合わせるためにはどうしても前日夜かでら移動しなければいけない。東京から夜行バスで7時間。山形から新幹線で約1時間で新庄へ到着すれば乗り換えの時間も含め8時頃には到着出来る予定
乗り換えも無事済ませて、山形新幹線「つばさ」の中でほっと一息。ふっと、ツイートを確認。同じ新旬屋でもアカウントは時間帯の営業形態によって別にあり、朝のアカウントには特に何も記載されていませんでしたが、、、
プロフィールの表記には「定休日は本店と同じ」とあります。事前に調べたところ、定休日は火曜なので、この日の水曜日は営業しているはず、、、
ここで天啓を得たのか、本店のアカウントを確認してみるつもりになったのは、本当に今考えると不幸中の幸いとしか言いようがない
本店のアカウントには!
「1月10日(火)11日(水)は三暖簾店休となります。お間違いないようお願い致します」「休み明け12日(木)よりあらたな限定スタート、、、、、、、、、、、
!? おいーーーーーーーーー!!!
年が明けても「臨休王」の能力が顕在化。旅の最初にしていきなりプラン変更を余儀なくされてしまいました。新庄まであと20分。
慌てるな、「素数を数えて落ち着くんだ。」有名なプッチ神父の言葉が頭をよぎりましたが、生憎自分は素数をそらんじていません。ダメだ、混乱している
助けてくれ、グーグル先生!!
今日の最終目的地は「秋田」
只今の時刻は7時47分
よし、なんとか7:55発の奥羽本線下りに乗り継ぎ出来る!!
こんにちは新庄。そしてさようなら新庄。またいつの日か必ず
間に合った。とりあえず乗り込み、道中雪景色を堪能しながら計画の組み直し。ふふん、なめるなよ?こんなことは慣れっこさ。
臨休からのリカバリー能力には定評があります
秋田まで約2時間半。到着後、即男鹿線へ乗り継ぎ。急げ!!
2駅先の上飯島にて下車。徒歩約5分。そして11時の開店3分前に到着
「ケンちゃんラーメン秋田店」
並びの10番目に接続。おお、神よ。感謝いたします
千葉の家を出たのが先日夜の20時半。秋田のここまで14時間半。
1杯目のラーメン到着までにかけた時間、14時間半~
遠い遠い道のりでした
しかし、最高の1杯が待っている!!
絶対うまいやつ~たまらないワシワシ麺
ケンチャンにしてはバランス良く、麺の硬さ、汁の濃さ、具材にいたるまで非常に好みの1杯でした。
営業時間は11時から麺が無くなるまでというハードルの高さに、なかなか来られないでいた秋田のケンちゃん。ようやくの来訪でした
さて、ここから、ここから、俺の東北旅行は、正月休みは始まります。
まあ、今回の目的は、以前住んでいた秋田の冬の街中を懐かしみながら巡り、可能な限りラーメンを食べて、「あの」居酒屋で呑む、といった感じですので。とりあえずほっと一息。折り返して秋田駅まで戻り、ホテルのチェックインまで市内をふらふらしながら時間を潰すとします
と言う訳で、お次はこちら。雪では無くて残念な小雨ぱらつく中、秋田駅より徒歩10分の「ラゥメン大地」さんへ
こちらは朝ラーもやっているんですが、翌日の木曜は定休日でしたので、昼の部に来訪いたしました
貝の醤油。とがった旨味ではなく、全体的にじんわりと染み渡る優しいスープは、貝という特徴が良く出ながら非常に自然に感じられる1杯でした。
さて、本日の最終目的地である「あの」居酒屋さんでの楽しみを阻害しない程度に、ラーメンを堪能しましたので、時間まで軽く散策
寄りたかったけど断念。大地より近くの「室蘭ラーメン八屋」
このラーメン屋さん確か30年前に秋田に住んでいたころに新店としてオープンした記憶があります。まだまだ頑張ってます
駅までを少し回り道して戻る。徒歩だとゆっくりと街並みを堪能出来るのは、やはり車で来るのとは違って良い。おぼろげな記憶と今の街並みを比較し、「あ、この消防署は昔からある」「この建物は店内だけ改装して今は違うお店なのか」「こんな広い通りあったっけ?」
非常にノスタルジーに浸って歩くことが出来ました。惜しむらくはここ数日の暖かさで、雪が結構溶けてしまっていたのと、本日も雨模様。雪の中を雪を踏みながら歩くことを楽しみにもしていたんですが
でも、乾燥した晴れの関東の冬とは違って、天気移ろいやすく曇天の冷たく湿った秋田の空気は、久しぶりに心に染みる物がありました。冬に、電車で来て、徒歩で巡らなければ味わえない感覚です。心だけは若返るようです
だがしかし、身体は老いる一方ですからね
チェックインまで休憩と、チェックイン後も少々仮眠。夜行バスはやはり眠りは浅く、歩くことも食べることも体力は消費しましたので
はあ、ちょっと疲れたかな。今は老いた自分がいる
しかし
最終目的地に到着。ここからはブレーキを踏む必要が無い
なんとか予約を開店の16時半から18時まで取ることが出来た、ここも我が魂の安息の地である秋田の名物居酒屋
「永楽食堂」
久々の来訪でござる!!
見よ、この垂涎の壁書きを!!
悩める子羊よ、先ずは喉を潤すがよい
赤星&ヤリイカお刺身
この一杯で若返った
開店直後の店内の客足はまばら。予約のお客様の見えられるまでは席を解放してくれることもありますが、出来れば予約必須の名店でございます
新政のラインナップは圧巻の一言
時間制限もあるし、混み合う前にペースを上げていくぞ!
先ずは単品。一白水成colors
狙ったお酒をお隣のサラリーマンが先に注文しましたので、(新政の新酒ね)なにくそと張り合い別の注目銘柄を
壁の品書きのお値段は、単品で頼めば大体一合もっきり。ですが、「利き酒セット」を頼みますと1200円以下の銘柄でしたらどれでも3種900円というオカシイ値段設定なので(笑)
こんな感じに3種のお酒がリーズナブルに楽しめるシステムな訳でございます
今日は秋田縛りで行きましょう
料理も魅力的なものばかり
名物「イワシポテトフライ」
これにカレールーのみを頼んで漬けて食べるのが好き~
白子の天ぷら
秋田では白子を「だだみ」って言う
塩で頂く。これもウマい
店内はすでに満席。店員さんの計らいで、席を調整してくれて19時まで大丈夫になったので皆の呑む姿を眺めながらしばしゆるりとちびちびと
ちょっと早めにお会計をと。するとおかみさん、最後になんか呑みたいのある~?って
厚かましくも、「新政新春しぼりたて干支ボトル イソポカムイ」を最後に1杯
イソポ(ウサギの)カムイ(神様)
これで最高のお正月を迎えることが出来ました。ありがとうございます
退店時には店員さんの全員がコチラをむいてご挨拶してくれる、温かみも感じながら
後ろ髪を引かれつつ暖簾をくぐりました
絶対また来よう
酔いも回ったので酔い覚ましのお散歩と、はしご先の物色
でも、お腹もそこそこ一杯だし、酔いもイイ感じで、まだ呑み続けられるか判断しづらいな
とりあえず初詣がてら参拝をしに、川反通りの奥までお散歩
(注)新政は神社ではございません
ありがたや~ありがたや~
2軒目~どうかなと扉をくぐるも、予約で満席との事
コチラもさすがの繁盛店で、またの機会といたしましょう
と、一旦ホテルに戻って小休止、の判断がよろしくなかった
うっかりと寝落ち。昨晩あまり寝付けませんでしたから
気づけば23時を回っており、残念ながらジエンド。ここら辺が気力体力共に老いた証拠か。痛恨のミスで1日が終わってしまいました。
とはいえ、明日も朝からラーメンするつもり。引きずらないのは良かったのかも。運の良いも悪いも表裏一体。旅においてはトラブルも楽しみの一つに変換できる
トラブルで始まり、凡ミスで終わる1日目は非常に遠かった秋田。
明日はどうなることやら
この時点で明日の予定はまだ立てておりません、、、、、さて
続く